運転していて「ヒヤッとした…」なんて経験、みんなありますよね。
割り込みや急ブレーキ、ちょっとしたイライラ。
どんなに気をつけていても、危険は突然やってきます。
私は毎日、大型トラックを運転するプロドライバーです。
仕事柄、1日に何百キロも走るので「事故を起こさないこと」が最優先。
だからこそ、自然と身についた習慣があります。
今回はその中から、一般ドライバーにも役立つ安全運転習慣を5つ紹介します。
今日からすぐに意識できるものばかりなので、ぜひ参考にしてみてください!
車間距離は”余裕”を持って確保する

安全運転は車間距離を空けること、事故を防ぐための基本中の基本です。
十分な距離を空けていれば、急ブレーキや予測不能な動きにも余裕を持って対処できます。
逆に、車間を詰めすぎると危険が一気に増えます。
追突事故のリスクはもちろん、道路上の落下物を避ける余裕もなくなります。
私自身、過去に「脚立」や「瓶ビールのケース」「何かわからない固いもの」を
ふんでしまった経験があり、本当にヒヤッとしました。
さらに車間を詰めすぎると、周囲の状況を把握しづらく、信号を見落とすこともあります。
特にトラックの後ろでは、車高が高いため前方が見えにくくなり、余計に危険です。
また、前の車に近づきすぎると「煽り運転」と受け取られる可能性があり、
不要なトラブルを招くことにもなります。
法律でも「車間距離不保持違反」として定められており、違反点数や罰金の対象です。
安全のためにも、そして自分の免許を守るためにも、「止まれる距離を空ける」を徹底しましょう。
視界クリアが安全の第一歩

運転において 視界の確保は最優先 です。
特に雨の日や夜間は見えづらく、ヒヤリとする場面も増えます。
そこで役立つのが、フロントガラスの撥水処理。
実際にやってみると、見え方が全然違います。
撥水処理のメリット
- 雨の日や夜間でも視界がクリアに保てる
- ヘッドライトや街灯のギラつきを抑えられる
- 一度処理しておけば、汚れが付きにくく掃除もラク
- ワイパーの回数が減り、ゴムの劣化防止にもつながる
放置するデメリット
- ガラスが汚れていると視界が悪く、発見が遅れて事故のリスクが高まる
- 前ばかり見てしまい、周囲の確認が疎かになる
- 汚れがこびりつくと落とすのが大変
- 見た目も悪く、トラックでは会社のイメージダウンにもなる
私はこれまでの経験で、雨の日の視界確保がどれだけ大切かを痛感しています。
撥水処理をしているかどうかで、安全性が大きく変わる と言っても過言ではありません。
豪雨でワイパーが効きにくいときも、撥水処理をしておけばワイパー要らずで視界がたもてるのでぜひ試してみて下さい。
少しの手間で得られる安心感は大きいので、日頃からガラスをキレイに保つ習慣をつけましょう。
心と時間にゆとりを持つ運転を心かける

安全運転のために欠かせないのが、時間の余裕 です。
出発がギリギリだと「急がなきゃ」という気持ちが先に立ち、
スピード超過や無理な追い越し、判断ミスにつながります。
逆に、時間に余裕を持って出発すれば心も落ち着きます。
自然とスピードも抑えられ、車間距離や周囲の確認にも気を配れるようになります。
余裕があるからこそ「譲ってあげよう」という気持ちも持てるんですよね。
私自身、時間がなく焦っているとき、割り込みや信号で余計にイライラしてしまった経験があります。
こういう時に限って、信号につかまったり、自分のいる車線だけ流れが悪かったり、前に変な運転をする車がいたりして、さらにストレスが増すものです。
一方で、余裕を持って出発したときは不思議とスムーズに流れることが多く、信号のタイミングも合って「今日はツイてるな」と思えるほど。
その気持ちの余裕が、さらに安全運転につながります。
たった5~10分早く出るだけで、心の余裕はまったく違います。
交通量や道路状況は自分ではコントロールできません。
できるのは、「時間をコントロールすること」 だけです。
イライラ運転を防ぐためにも、まずは出発時間に余裕を持つ習慣を身につけましょう。
“いけるかな?”は危険のサイン、無理しない

運転中に「いけるかな…」と一瞬でも迷ったときは、無理をしないこと が大切です。
その「いけるかな」は、裏を返せば「いけないかもしれない」という危険のサイン。
もし判断を誤れば、車をぶつけたり、重大な事故につながりかねません。
実際、私も経験があります。
トレーラーで交差点を右折するとき「狭いな…」「いけるかな」と思って曲がり始めたら、案の定曲がりきれず交差点内でバックする羽目になったこともあります。
こうした失敗から学んだのは、迷ったときこそ止まる勇気が必要だ ということ。
交差点での右折や狭い道でのすれ違いなど、周囲の状況によってはプレッシャーを感じて、
つい進んでいしまう場面もあります。
でも、事故を起こしてしまえば元も子もありません。
後続車のプレッシャーを感じても、冷静に自分の感覚を信じ、
「危ないかも」と思ったら止まる、待つ。それだけでリスクは大幅に減らせます。
無理をしない勇気こそ、安全運転の第一歩。
「いけるかな…」と思ったときほど、落ち着いて判断することが大切です。
睡眠と体調管理こそ最大の安全装備

どんなに運転技術があっても、体調が万全でなければ安全運転はできません。
特に大切なのが「睡眠」と「お腹の管理」です。
睡眠の重要性
寝不足での運転は、飲酒運転と同じくらい危険だといわれています。
集中力や判断力が鈍り、ヒヤリとする場面が増えるのは明らかです。
私も正直なところ、十分な睡眠が取れていません。
5時間眠れれば良い方で、理想にはほど遠いです。
安全運転を続けるために、睡眠時間をどう確保するかは今も課題です。
お腹の管理
トレーラー運転手にとって、腹痛はまさに天敵。
止める場所が限られているため、すぐにトイレに行けるとは限りません。
途中で冷や汗をかきながら運転するほど危険なことはありません。
私自身も経験があるので、普段からお腹の管理には気を使っています。
- 冷たい飲み物は避ける
- 炭酸飲料は飲まない
- 水・お茶・麦茶・コーヒーは全て温かいもので、一気飲みを防ぐ
- 暴飲暴食を控える(理性との戦いですが…)
- 腹筋でお腹を鍛える
こうした小さな工夫でも、腹痛のリスクは大きく減らせます。
睡眠不足や腹痛は、集中力を奪い、事故につながる大きな要因です。
自分の体調を整えることは、車の整備と同じくらい大切な準備です。
まとめ
安全運転に特別なテクニックは必要ありません。
大切なのは、車間距離・視界の確保・時間の余裕・無理をしない判断・体調管理
といった基本を徹底することです。
私自身、日々の運転の中でヒヤリとした経験を何度もしてきました。
そのたびに「やっぱり基本が大事だ」と痛感しています。
プロのドライバーも、一般ドライバーも同じ。
安全運転は「当たり前の積み重ね」でしか守れません。
無事故で帰ることが、最大のゴール。
今日からできる小さな習慣を意識して、大切な自分と家族を守りましょう。
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