眠気より怖いのは”思考停止”。静かな運転で気づいたこと 〜トラック運転手のリアルな眠気対策〜

早朝の高速道路を走るトラック運転手が静かな車内で前方を見つめながら思考している様子 トラック運転手の仕事術

長距離でも中距離でも、
トラック運転手にとって「眠気」は永遠のテーマです。

ガムを噛んだり、コーヒーを飲んだり、
眠気覚ましグッズを試したり。
音楽を大音量でかけたり、思いきり歌ったり。

これまで、いろんな手段で眠気と戦ってきました。
でも最近、ふと気づいたことがあります。

「無音で走ると、意外と眠くならないかも――」

もちろん、まったく眠くならないわけではありません。
ボーッとする瞬間もあるし、眠い日もあります。
それでも、これまでのどの方法よりも“しっくりくる”感覚があるんです。

今回は、トラックを運転し続けて25年の中で見つけた、
ちょっと変わった「無音運転」という眠気対策を紹介します。
「これが正解!」ではなく、あくまで私自身のリアルな実験記録として。

刺激でごまかしていた頃

お菓子やガム、コーヒーが散らかったトラック運転席の様子

眠気対策といえば、とにかく「刺激」だと思っていました。
ガムを噛む、コーヒーやエナジードリンクを飲む、
窓を開ける、歌う……。

いろいろ試してきましたが、
私が一番よくやっていたのは「食べる」こと。

お菓子や菓子パンをつまむと、たしかに一瞬シャキッとするんです。
「よし、いける」「目が覚めたな」――そんな感覚になります。

でも、問題はそのあとです。
しばらくすると、また眠くなる。それでまた食べる。

一時的に覚めても、すぐ眠くなる。この繰り返しです。
気づけばお腹はパンパン。

胃もたれはするし、お腹はゴロゴロ言い出す、
ひどいときは気持ち悪くなることも…。

食べ物で眠気をごまかそうとすると、
永遠に食べ続けることになり、結果的に太るし、体調も悪くなる。
ダイエット中の身としては、この“刺激のループ”は本当にしんどい。

眠気を取りたいだけなのに、
気づけば体まで疲れていく――そんな日々でした。

無音にしたきっかけ

何もない静かな車内を表現したイラスト

あるとき、突発性難聴になり、片耳が聞こえにくくなってしまいました。

それまでの私は、ラジオやYouTubeを流しながらの運転が当たり前。
音がないと落ち着かないタイプでした。

でも耳のトラブルをきっかけに、
「無音で走る時間」が増えていきました。

最初は違和感だらけです。
静かすぎて、暇で眠くなりそう。
「ラジオ・音楽聴きたいな…」と思っていました。

でも意外なことに——

あれ…?あまり眠くならない。
たまたまかな?と思いつつも、
無音で運転していると眠くなる場面が明らかに減っていたんです。

なぜ眠くならないのか?

正直、理由は分かりません。
もちろん、眠くなる日もあるし、
結局お菓子に手が伸びる日もあります。

それでも、無音のときは頭の中が静かじゃない。
今日の段取り、ごはんの事、ダイエット、家族のこと、欲しいモノ、ブログのネタ…。

ずっと何かを考えています。
たぶん、「音で刺激を入れる」のではなく、
「脳が動いている」ことがポイントなのかもしれません。

その“頭の中の動き”が、眠気を遠ざけている気がします。

ボーッとした瞬間が1番危ない

ハンドルを握りながらボーッと前を見つめるトラック運転手の様子

ただ、長時間の運転では、どうしても思考が止まる瞬間があります。

何も考えず、意識がふっと抜けるようなとき。
実は、その瞬間が一番危ないんです。

「あ、今ボーッとしてたな」
「あれ、何も考えてなかった」
そう感じたときは、もう眠気がすぐそこまで来ています。

そんなときに、私がよく使っているのが「ヤードム」です。

ヤードムの実際の写真

ヤードムとは、タイ発祥の“嗅ぐタイプ”のリフレッシュアイテム。
小さなスティック状の容器に入っていて、鼻に近づけて軽く吸い込むと、
メントールのスーッとした清涼感が一気に広がります。

眠気覚ましというよりは、ほんの一瞬、頭がリセットされるような感覚。
ガムのように噛む必要もなく、キシリトールでお腹を壊す心配もない。
コーヒーのように水分を取らないから、トイレの回数も増えません。

運転中に使うには、本当にちょうどいいアイテムです。

「これで完全に眠気が消える!」というほど強い刺激ではありませんが、
ボーッとしたときに使うと、
スーッとした刺激で意識が戻る感じがあります。

眠気を消すというより、
思考を戻すためのスイッチ。
私にとって、ヤードムはそんな存在です。

まとめ

無音で運転しながらヤードムを使ってリフレッシュするトラック運転手の様子

眠気を完全に消す方法は、正直まだ分かりません。
ガムも、コーヒーも、ヤードムも——。

効く日もあれば、効かない日もあります。
無音運転も万能ではなく、もちろん普通に眠くなるときもあります。

それでも無音運転を続けて気づいたのは、
眠気そのものよりも“思考が止まった瞬間”のほうがずっと怖い、ということ。

何も考えていない。
景色がただ流れているだけ。
数分の記憶があいまいになる。
その状態に入ったときが、一番危ない。

「眠い」と感じていなくても、
思考が止まっているときは“半分寝ている”のと同じです。
だから私は、無音で走りながら考える。

そして、ボーッとして「今ちょっと危ないな」と感じたらヤードム。
鼻に近づけてスーッと深呼吸することで、意識を少し取り戻す。

それが、私の「無音運転」です。

眠気をゼロにすることはできなくても、
思考が止まった自分に気づくことはできる。

それだけで、運転の質は確実に変わる気がします。
これは正解でも、万能な方法でもありません。
ただの、現役トラック運転手のリアルな実験記録です。

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