フォークリフトの作業は、外から見ると「荷物を持ち上げて運ぶだけ」に見えるかもしれません。
でも実際に乗っていると、地味だけど難しい操作がたくさんあります。
特に難しいのが、数センチ単位の微調整です。
爪の角度、差し込む深さ、荷物との距離。
ほんの少しズレただけでも作業が上手くいかなかったり、場合によっては荷崩れや事故につながることもあります。
今回は、私が実際にフォークリフトに乗っていて感じる「地味に難しいこと」を6つ紹介します。
爪を水平にする

フォークリフトで意外と難しいのが、爪を水平にすることです。
「レバーで角度を合わせるだけじゃないの?」
と思うかもしれませんが、これがなかなか難しい。
運転席から見て水平に見えても、実際には少し前下がりだったり、逆に上を向いていたりすることがあります。
このわずかな角度の違いが、パレットへの差し込みや荷物の扱いに大きく影響します。
角度が悪いまま爪を差し込めば、パレットに引っ掛けたり、荷物を押してしまったりすることもあります。場合によっては事故につながります。
そして、フォークリフトが上手くなるうえで、この「水平」の感覚はかなり大事だと思っています。
爪を自然に水平にできるようになると、パレットへの差し込みもスムーズになり、荷物を置く時の操作も安定してきます。
私が見てきた中でも、フォークリフトの運転が上手い人は、爪の水平をきれいに合わせるのが上手いです。
派手な技術ではありませんが、フォークリフトの上手さが出る基本操作のひとつだと思います。
爪がどこまで刺さっているかを把握する

これも地味ですが、とても重要です。
パレットに爪を差し込んだ時、運転席からは爪の先端が見えません。
そのため、
「今どこまで爪が入っているのか」
を感覚で把握する必要があります。
爪の差し込みが浅すぎれば、荷物を持ち上げた時に前のめりになったり、不安定になったりします。
逆に深く差し込みすぎると、奥に置いてある別の荷物まで爪で突いてしまうことがあります。
さらに怖いのが、奥の荷物やパレットに爪を引っ掛けてしまうことです。
手前の荷物を持ち上げたつもりが、奥の荷物まで引っ掛けてしまい、そのまま倒してしまう。
こうした事故は決して珍しいものではありません。
だからこそ、爪を差し込む時は「入ったからOK」ではなく、どこまで入っているかを意識することが大切です。
爪の長さと荷物の奥行きを把握して、先端がどこにあるかを頭の中でイメージする。
これも経験を積むほど身についてくる感覚のひとつです。
隙間なくピッタリ積み込む

荷物を置くとき、隙間なくキレイに並べたいのですが、これが意外と難しい。
例えばトラックへの積み込み。
荷崩れがおきないように、隣の荷物との隙間をなるべく作らず、なおかつ強くぶつけないように置く必要があります。
少し寄せすぎれば荷物同士を強く当ててしまいます。
逆に慎重になりすぎると、今度は隙間が大きく開いてしまいます。
あと数センチ寄せたい。
でも当てたくない。
この微妙な距離感が難しいところです。
上手い人が作業すると、荷物を運んできて、そのままスッときれいな位置に収まります。
簡単そうに見えますが、実際にやるとこれがなかなかできません。
何度も前後して位置を直さず、一発できれいに収まるとちょっと気持ちいい作業でもあります。
短い爪で荷物を奥へ送る

現場によっては、トラックの片側しかウイングを開けられないことがあります。
さらに、そこにあるフォークリフトが短い爪しかない。
そんな状況では、手前から積んだ荷物を爪で押して、荷台の奥まで送らなければならないことがあります。
これもかなり気を使う作業です。
荷物をうまく押さないと、斜めにズレてしまいます。
隣にすでに荷物が積んであれば、接触させないように慎重に押していく必要もあります。
隣の荷物に引っ掛かり”抱き合わせ”ができなくなった時は、めんどくさいです😅
荷物の形状や強度、積み方を確認しながら慎重に作業します。
長い爪があれば簡単な作業でも、短い爪しかない現場ではこうした工夫が必要になることがあります。
フォークリフト作業は、車両だけでなく現場の設備によっても難しさがかなり変わります。
柱パレットをきれいに重ねる

柱パレットを重ねる作業も、地味に難しいです。
柱パレットに限らず、四隅の4点で支えるタイプのパレットは、4か所すべてをきれいに合わせなければなりません。
一か所だけ合っていてもダメです。
少し斜めになっていれば、反対側が入りません。
手前が入っていれば奥も入っているとは限りません。
柱の位置、車体、パレットの角度を細かく調整しながら合わせていきます。
4か所がきれいに合って、そのまま「スッ」と入った時はかなり気持ちいいです。
逆に何度やっても入らない時は、
「なんで入らないんだ?」
とイライラすることもあります。
これもフォークリフトの微調整の上手さが出る作業だと思います。
長爪のサヤを抜く

大きな荷物を扱うために、通常の爪に長爪のサヤを取り付けることがあります。
このサヤを外す作業も、実は少しコツが必要です。
爪が上を向きすぎていたり、逆に地面へ強く押し付けすぎていたりすると、なかなか抜けません。
爪をほぼ水平にして、サヤが適度に地面へ接している状態を作る。
この位置がうまく決まると、スッと抜けます。
逆に角度が悪いと引っ掛かってしまい、なかなか抜けません。
前進バックを何度も繰り返す、片方の爪だけ抜ける。そんな状況におちいります…
力任せに引っ張るというより、爪の角度と高さを合わせることが大切です。
ここでも結局、「爪を水平にする感覚」が重要になってきます。
まとめ
フォークリフトには、外から見ているだけでは分かりにくい「地味に難しい操作」がたくさんあります。
特に、
・爪の水平。
・爪がどこまで刺さっているか。
・荷物を数センチ単位で合わせる操作。
こうした細かい部分が、作業の上手さや安全性につながっていると感じます。
派手な操作ができることよりも、荷物をぶつけず、倒さず、狙った位置へ静かに置けること。
フォークリフトは、こういう地味な操作ほど経験の差が出る乗り物なのかもしれません。


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